群れて暮らす

羊の雑記

Twitterがやめられない

先日、一晩中Twitterをしているとおかしな妄想に囚われた。「東大生の作った自殺防止サークルがTwitterを通して死のうとしている僕を助けようとしている」。それは東大卒の人とやり取りをしていたからだろう。本気で死のうとは思ってなかったがついこの間、僕は「死んでしまいたいな~」ともツイートしていた。それを見た東大生が僕が死ぬのを止めようとしているストーリーだ。世界が僕を中心に回っている…そんな優しい世界は次の日目覚めると綺麗に消えていた。

 

まるで『電子ドラッグ』。それが深夜の時間だったのもあるだろう。深夜はロクなことを考えない。テーブルランプだけの明かりの部屋でポツンとひとりスマホをいじっている。スマホに囚われている。スティーブ・ジョブズはとんでもないものを開発してしまった。こんなものを国民一人一人が持っていると思うとなんだか恐ろしい。精神病なんてものはなく、電子ドラッグのやりすぎが人を病ませているんじゃないかと思える。とにかく妄想を見た、フツーではなかった、でも寝たら醒めていた。世界が僕を中心に回っている…ドーパミンが出すぎるとそんな心境になるのかもしれない。

 

次の日、僕はスマホの電源を切って手の届かないところに置いた。代わりに本を読んだ。村上春樹海辺のカフカ。この前、母にもらった図書カードで買ってきたのだ。本はよかった。だってそこには自分がいないのだ。Twitterとちがって『垢名』はいらない。余計なものはない、あるのは文字、読むか読まないかだけ。そうして僕は日常を取り戻した。本は想像ではあっても妄想にはならなかった。自意識過剰だったのがちっぽけな日本国民の一人になった。健康的だ、このまま本を読む生活を続けていきたい。